「待機児童問題」はたびたびテレビなどにも取り上げられているため、世間でもかなり認知されています。
働く親にとって、保育園に入れるかどうかというのは大きな問題であり、入園できなければ退職せざるを得ない状況に追い込まれてしまいます。
入園が決まったときには「これで安心して働ける!」と胸をなでおろしたことでしょう。
しかし、待機児童問題ほど騒がれていないので、「小1の壁」という働くママにとって重大な問題が再び訪れることを知らない人も多いのです。
今後、子供の小学校入学を控えているママにはぜひ知っておいてほしいので、「小1の壁」について説明していきますね。
小1の壁とは?
私が「小1の壁」という言葉を初めて聞いたのは息子が3歳のときです。
3歳だった息子はまだまだ手が掛かっていたのですが、「小学生になればもっと楽になるはず…」と漠然と考えていました。
ある日ふと職場で「息子が小学生になったら子育ても少し楽になるだろうし、もっと働きたい」といった話をしたところ、子供を3人持つ先輩ママさんに「小1の壁って知らないの?」と言われました。
初めて聞いたワードだったので、その日の夜「小1の壁」についてかなり調べました。
すると、
- 保育園に比べると、学童で預かってもらえる時間は短い
- 定員オーバーでそもそも学童に入れないことだってある
こうした理由から、退職する・転職する・正社員から契約社員やパートに降格する…といった人が後を絶たないということを知りました。
待機児童の多い地域では「保活」と呼ばれる努力をして、やっと保育園への入園を勝ち取った親も多いはずです。
しかし、保育園に入れて安心したのも束の間、数年後にはまた同じような悩みが訪れる可能性があるんです。
しかも待機児童問題に比べると世の中には知られておらず、時短勤務ができなくなったり、
「子供が小学生になったんだから、もっと働けるよね?」
と職場の人から言われることも少なくないそうです。
また、環境や生活のリズムが変わるため、子供にとっても親にとっても最初の1年はとても大変なことが多いと言われています。
私も今年、息子が小学校に入学しました。
入学して1カ月ほど経ちますが、毎日とてもバタバタしていて、「保育園のころのほうが楽だったな…」と実感しているところです。
慣れてくれば少しは落ち着くと思いますが、どんな風に生活が変わっていくのか、わが家の場合はどんな風だったかという点も含めて説明していこうと思います。
小1の壁①環境変化など、子供の不安
私の息子は赤ちゃんのころから保育園に通っており、物心ついたときには毎日保育園に行くのが当たり前という状況でした。
つまり、「大きく環境が変わる経験」というのは、この小学校入学が初めてとなったわけです。
また、待機児童の問題や預けられる時間の都合などで自宅から遠い保育園に子供を預けている家庭も多いとは思います。
小学校は基本的に住んでる地域によって学区が割り振られているので、遠くの保育園に通っていると、同じ小学校に行くお友達が保育園にいなかったりするわけです。
そうすると、イチからまた人間関係を作り直すことになるため、内向的な子供だと大きなストレスになる可能性もあります。
息子の場合も、保育園のお友達はみんなバラバラの小学校で、息子と同じ小学校に行く子は1人もいませんでした。
私も息子のことはかなり心配だったんですが、子供というのは新しい環境に慣れるのも早い子が多いので、入学して1カ月ちょっと経った今では、新しいお友達もできたようで安心しています。
小1の壁②仕事を続けられるか…親の不安
子供自身のストレスも心配ですが、それをフォローしなければならない親の負担も大きいです。
学童の終了時間・お弁当作りなど
保育園は親が働いていることを想定しています。(それ以外の理由で預けることもできますが基本的には)
そのため、預けることができる時間も長く、保育園によっては朝7時くらいから預けることができたり、帰りも22時くらいまで対応している園もあります。
職場が遠く通勤時間が掛かる場合や、業種や職種によっては、こうした保育園を利用している人もいるでしょう。
しかし、学童は18時までか延長して19時までというのが一般的です。
保育園同様、帰りはお迎えが必要になります。
保育園のころは問題なく仕事ができていたとしても、小学校に入ったことで仕事を続けるのが難しくなってしまう人も多いのです。
また、待機児童問題を見ていても分かるように、働く親年々増えています。
学童が定員オーバーになってしまうことも珍しくなく、希望していた場所に入れなかった…ということも考えられるので、民間の学童も候補に入れておくなど準備が必要になってきます。
学童は夏休みなどの授業がない日でも預かってもらえますが、給食がないためお弁当持参です。
毎日お弁当を作るというのも、働いている親にとっては負担になる場合もあります。
宿題の丸付けなど地味にやることが多い
当たり前ですが、小学校では宿題が出ます。
しかし、これは子供だけでなく親にとっての作業でもあるので、毎日やることが増えます。
小学1年生の息子の宿題は今のところ、
- ひらがなの練習プリント
- 算数のプリント
- 国語の音読み
が毎日必ず出ています。
プリント類は子供がやり終わったあとに親が丸付けをし、間違っていたところを子供が直す…という流れです。
音読は子供が教科書を読み、親がその出来をチェックし、サインをします。
仕事から帰り、夕飯の支度やお風呂の準備をしながら子供に宿題をさせないといけません。
学童でも宿題をすることはできますが、強制ではないのでやってくるかどうかは子供次第。
しかも小学校1年生だとまだ勉強すること自体に慣れていないので集中力がなく、この程度の量の宿題でも終わるまでに時間が掛かります。
途中で遊びだしたりしないよう、夕飯を作りながらも様子をみて注意しないとならないのです。
そんな感じで、親も子供もバタバタと忙しく宿題を終えると、翌日の準備です。
もちろん子供がやるべきことですが、最初のうちは親も一緒に確認してあげないといけないので、1人でできるようになるまでは見ている 必要があります。
PTA・懇談会など学校に出向く機会がある
働いていると「PTAとかちょっと無理…」と思いますが、今どき働いている親はすごく多いので、「働いてるからPTAの委員はできません」というのは通用しません。
息子の通う学校ではPTAの委員にならなくても、必ず1人1つは何かの係になるよう決まっています。
そうすると同じ委員や係で集まらないといけない日があるなど、学校へ行く機会は多くなります。
それ以外にも懇談会、授業参観…入学してから急に「今月ありますよ」って言われたものもありますね。
また、入学したてのころは帰る方角ごとに集団下校となっていたため、最初の1週間ほどは保護者が交代で付き添うことになっていました。
私の場合は1人1回ずつの当番だったんですが、同じ市内のほかの小学校では1カ月くらい付き添いが必要だったらしく、何度か当番が回ってきたそうです。
学校によっても違いがありますが、給食がないときは12時前くらい、給食ありのときは15時前くらいに下校時間がくるので、当番の日は仕事を早退したり休んだりする必要がある可能性もあります。
まとめ
私は小1の壁の話を聞いてからいろいろと考え、息子が年長のときに仕事を変えました。
3歳くらいのときに小1の壁について知れたので、1年ぐらいはじっくりと考えましたね。
もっと遅かったらあんまり考える時間はなかったと思うので、あのとき教えてくれた先輩ママさんには本当に感謝しています。
小学校入学なんてまだ先だし~と思っていても、準備しておくべきことはたくさんあるので、今できることから始めておくといいですよ。
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